間接的に別の作業に貢献

東浩紀さんと鈴木健さんと小説家の桜坂洋さんがはじめた「ギートステイト」というプロジェクトがたいへん興味深いので、コミケで売られたという公式同人誌「ギートステイト・ハンドブック」を通販で買ってみた。雨でごわごわになって届きましたが。

ギートステイトというのは、むこう40年くらい先の日本や日本人や世界や人類のありかたを、まっとうな未来予測にもとづく、ありえるありえなさの未来として描くことを目標としたプロジェクト、かな。ひとまず緻密な設定とリンクされたweb小説というかたちで、そのうち発表されるようです。

 2045年、日本は道州制を導入している。本作品の舞台となる南関東州は、23区を覗く旧東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県の領域を占める。(…)

 南関東州では、ギートと呼ばれる若年単純知的労働者が増加している。総人口の6パーセント、およそ150万人がギートであり、ゲームプレイ・ワーキングという在宅労働に従事している。

 ゲームプレイ・ワーキングは、ネットワーク上に公開された仕事のことである。マッピングシステムにより、本来の仕事の姿とまったく違うエンターテイメント的な外見(多くの場合はコンピュータ・ゲーム)をこの仕事は備えており、従事者は、あたかもゲームをしているのと同じ感覚で在宅労働することができる。(…)

2045年ゲーム脳どころかゲーム体になってるっつう話ですな。熱いね。さっそくゲーム化しなければ。タイトルは「ギートヘル2045」がいいとおもいます。「ダーウィン2045」でもいいよ。

この、「本人は自分の楽しみとしてプレイした内容が、間接的に別の作業に貢献しており、しかもそれによって対価が得られる」っていうシステムって現状で似たような実装になってるものってないかなーっていま風呂でビールのみながら考えてたんですけど、なんも思いつかなかった。子育てとか?(←おこられるよ)

でまあ、そもそもゲームのプレイで儲かるのは現実だと違法でムリだってのもあるんだろうけど、ゲームの中のものでも、たぶんいがいにないんじゃないかなー。とりあえず思い浮かんだのはクワクボリョウタさんの「PLX」だったんだけど、これは「間接的に別の作業に貢献」てとこだけだしなー(対戦だから微妙だし)。なんかありましたっけ?

あと、これこれ。
通勤ラッシュの力で発電−JR東日本が東京駅で実験
http://www.sanspo.com/sokuho/1007sokuho043.html