さようなら、いままで魚をありがとう (河出文庫)
帰り道で読んだ。あいかわらず英国ギャグは肌にあわなくて、体に合わず首まわりがちくちくするウールのセーターを着ているような気持ちで(ほらみろ、比喩がうつった)あえぎながら読んでいたんだけど、63ページから先は楽しく読めた。
件の63ページ。とりたててどうということはないです。
その差し込み蓋をあけてみた。なかにはきれいな灰色の薄紙が敷いてあり、そのうえにガラスの球が収まっていた。慎重に取り出した。完全な球ではなく、そこに口があいていた。というより、ひっくり返してみて気がついたのだが、てっぺんに口があいていて厚く縁取りがされていた。これは鉢だ。金魚鉢だ。
- 作者: ダグラス・アダムス,安原和見
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2006/06/03
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 57回
- この商品を含むブログ (86件) を見る